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20150618_0

2015/06/18
SYSTEM
23:05:55
ハピネス様が入室しました。
TOPIC
23:07:06
百の勇者亭 裏庭 夜 by ハピネス
23:07:21
日の沈んだ百の勇者亭
23:08:37
その勇者亭の、普段は人気のない裏庭に一人の男が仰向けに寝ていた
23:09:02
小雨ながらも、雨の降る中で――
ハピネス
23:09:46
「……」ぼーっと、何も見えない空を眺める
23:10:12
そうしている間も雨は降る
23:10:39
先日は中々の醜態を晒した
23:12:09
パーティの仲間達が敵の壁を打ち破ったところを、単身ボス格へと突っ込んだ形だ
23:13:01
そこで集中砲火を受け、成す術もなく倒された
23:13:40
何とも情けない形だが
23:14:30
特に、その情けなさについては気にもしていない
23:15:54
あの場面、単身突っ込めばドン臭い自分がどうなるかは自明の理であり
23:16:17
それをわかっていても、引くつもりはなかった
23:17:25
「……」あぁやって、成す術もなくやられる感じは、少し懐かしさも覚える位だ
23:18:09
あの時は鍬を持っていただろうか
23:19:52
村の大人達が前に立ち、しかし間もなく波は押し寄せ。そして自分は倒れた
23:20:47
あの時は腰が引けてたのではないか、と思う
23:22:21
よく一緒に遊んだ友人達も押しに押され
23:23:17
その波は、村の奥に隠れた女子供を襲い
23:24:37
あの時感じた怒りは本物だった。間違いなく、本物だった
23:24:54
間違いなく、本物のはずだった
23:25:49
「ふふ」身体を起こし、樽に背中を預けつつ
23:27:10
自身の肩、脇腹、膝と順番に押さえ
23:27:45
 
23:27:51
彼の身体は頑丈だった
23:29:09
頑丈だったが、冒険者として活動している今の彼は並だ
23:30:00
決して頑丈ではなく、鈍重である分むしろ総合的には打たれ弱い
23:31:48
にも拘らず、それでも突っ込んでいったのはその身に刻まれた怒りか――
23:32:40
「ふふ」静かに首を振り
23:34:04
 
23:35:17
あの時の村の様子を、はっきりとは覚えていない
23:36:28
忘れられない出来事ではあるが、はっきりと覚えていない
23:38:11
隣にいた友人は、誰だったか
23:38:51
あの時父は、母、弟妹は何処にいたか
23:39:51
そもそも村に来たのは一体何だったか――
23:42:17
時間の経過による忘却。そう言い切るには余りにも
23:42:45
 
23:43:15
立ち上がり、壁に背中を預ける
23:44:04
あの時感じた怒りは、間違いなく本物だ
23:45:30
その怒りは間違いなく彼を突き動かす原動力となっていた
23:46:10
しかし、その怒りよりも彼は
23:46:17
 
23:46:18
 
23:46:20
 
SYSTEM
23:46:22
ハピネス様が退室しました。