ルイトカ 詳細設定

追加都市

“秩序ある調和都市”ルイトカ

意図と目的

 ルイトカは、種族主義を主眼に構成された、ルーンフォーク差別やナイトメア差別の舞台、または背景事情です。
 オルレイアに存在する多くの人族至上主義的犯罪組織の温床であり、
 扱いの酷いルーンフォークや、庇護を求めるナイトメアに冒険者が関わっていくための都市設定です。
 蛮族の存在を一切許さないのも特徴で、蛮族を受け入れている蛮族街オルヴァンや魔都ディエスヘイムに対するアンチポイントでもあります。
 特殊な舞台ですので、冒険者が直接この都市に乗り込むことは少ないかもしれません。
 しかし、犯罪組織の後ろ盾にもなり得るため、追っていた事件がこの都市に逃げ込まれると、依頼の達成などが困難になるでしょう。
 ※差別に対して耐性のないプレイヤーもいるので、ほどほどに利用するよう心掛けてください。

概要

 主な産業は農業で、周辺に巨大な農業穀倉地を持つ差別意識の強い都市です。
 剣の加護を受けたものこそが、真の人族でありルミエルの眷属とする人族至上主義を掲げています。
 この都市の住民は穢れを明白に嫌い、例えどんな事情があろうとも下等な蛮族の存在を許していません。

 この都市は、「ホワイト・アライアンス」(穢れなき人族の盟約)と呼ばれる条例によって、極端な人種主義を貫いています。
 「剣の加護」を受けた、人間、エルフ、ドワーフ、リルドラケンこそがもっとも人種的に優れており、真に第一の始まりの剣ルミエルの眷属であるとしています。
 そのため、人間、エルフ、ドワーフ、リルドラケンのみが一等市民として扱われます。
 その他の種族は二等市民以下として扱われ、入れる区画や入店できるお店、所持可能な資産、そして婚姻等の一部の行動が制限されています。
 特に穢れを持ったナイトメアや人造的に作られたルーンフォークなどは、三等市民や奴隷市民として扱われ、
 事件に巻き込まれても一方的に有罪を突きつけられることが多く、この都市でまともな生活を行うことは難しいでしょう。
 例え名誉人族であっても、コボルトなどの蛮族が市内に立ち入ることは許されておりません。無断で侵入し、発見された場合、警告もなしに一方的に討伐されます。

 明確な差別主義を掲げているこの都市ですが、それ故に賛同する人々は少なくありません。
 冒険者の国としてのオルレイアが認めてきた穢れている者たちに対する反発の思想から形成された都市で、そうした反発思想を持つ人々を取り込み、受け入れてきました。
 排他主義的行動をとってきたことで、「人族」でなければ下等と扱い、多くの人材を失うことになりましたが、
 逆に、優秀であっても排他主義的な人々が集まる下地となり、結果として信頼関係の強い、実力のある都市構造が形成されました。
 都市の人口は、半分が人間で、残りをエルフ、ドワーフ、リルドラケンで占めています。その他の種族は5%にも満たない状況です。
 この都市に、「剣の加護」を受けた人族以外が入る場合は、常に「二等腕章」「三等腕章」の着用が義務付けられます。
 腕章をつけずに街中を闊歩した場合、犯罪として扱われ憲兵に拘束されます。
 「二等腕章」の着用義務違反で3000G、「三等腕章」の着用義務違反で10000Gの罰金を課せられ、支払えない場合は、刑務所に拘束されます。
 都市は城壁で覆われて、「人族」以外の者が市内に入る際は、憲兵に厳しくチェックされ腕章を渡されます。
 守りの剣は1本設置されていますが、裕福層が集うこの都市の中心地に設置されているのみで、ほとんどの区画は守りの剣の外にあります。

 また、“普通の人々”に代表される人族至上主義的弾圧組織が幾つか存在し、
 オルレイア全土に広がるナイトメアやルーンフォークなど「人ではない」者に対するテロ組織の温床ともなっています。
 二等市民以下に対する犯罪は後を絶たない都市ですが、一方で、互いに強く結びつている一等市民同士による犯罪は極めて少ない“秩序ある調和都市”として皮肉られてもいます。

 現領主は、男爵位を持つ“光の眷属”ウィルフリート=ルフ=セラフィンです。
 セラフィン家はルイトカの街を起こした家系であり、彼自身もまた「ホワイト・アライアンス」を強く推進する者の1人です。

場所

 オルレイアから南南東に徒歩二日。

地形

 周辺を農業地に囲まれた平野の多い地域です。
 灌漑設備に力を入れていて、蛮族や猛獣に壊されるなど、その管理トラブルが頻繁に起こります。

補足

穢れなき人族の盟約“ホワイト・アライアンス”

 「白き清浄なる魂のために」を合言葉に、ルイトカの初代領主フォン=ルフ=セラフィンによって制定・作成されたルイトカの法規体制、及び、社会構造です。
 剣の加護を受けたものこそが、真の人族でありルミエルの眷属であるという観点の元に、
 人間、エルフ、ドワーフ、リルドラケンこそがもっとも優れており選ばれた民だとして、それらを頂点として統治するべきだとされています。
 そのために、ルイトカに暮らす市民を、一等市民、二等市民、三等市民の階級制に分け、二等市民以下には様々な制限が課されることとなりました。
 生活区画、利用可能な店、所持可能な資産、従事可能な職業、婚姻等など、多岐に渡り規定されています。
 人間、エルフ、ドワーフ、リルドラケンを一等市民とし、タビットやグラスランナー、シャドウ、フィー、フロウライトを二等市民と位置づけています。
 穢れを持つナイトメア、人造的に作られたルーンフォークは、もっとも下等な三等市民、もしくは奴隷的扱いです。
 蛮族に至っては一切の存在を許していません。
 過激な内容から、制定時に内乱が起こり、多くの血が流されました。
 その時の内乱は数年に及びましたが、反乱勢力が鎮圧・粛清され「ホワイト・アライアンス」の制定に至ります。
 後に、この紛争は、白黒紛争“コントラスト・ウォー”と名づけられました。

主要施設

 以下は、ルイトカにある組織・団体・施設です。
 主に敵対的な要素が強いですが、冒険者が直接的に依頼を受けることがあるかもしれません。

ライフォス神殿 “光の秩序”

 ルイトカの中心地にあるライフォス神殿です。
 「寛容」「慈愛」「秩序」をもって友愛を説いています。
 「剣の加護」が与えられたのは弱者である「人族」であるからこそと考え、「剣の加護」を持つ弱き人々は慈愛をもって守られるべきだと主張しています。
 秩序こそ、平和を守る大いなる盾であり城ですので、人族至上主義を貫きその序列を大切にした秩序の上に調和が成り立つのだとしています。
 また、人ではないルーンフォークやナイトメアに対しても、最低限の三等市民権を与えられるべきだとして、人々に寛容さを求めています。
 通常のライフォス信仰と同じく、蛮族は絶対に相容れない存在として強く嫌悪しています。
 彼らは、ライフォスの聖印の形を、人族の輪と二等市民の輪、三等市民の輪として考えていて、人族の輪が頂点に立つことで調和が齎されるとしています。

冒険者ギルド “一の剣”

 ルイトカに存在する冒険者ギルドです。
 実力主義と名高い冒険者に反して、このギルドも「ホワイト・アライアンス」(穢れなき人族の盟約)を貫いています。
 ルイトカに存在する冒険者の宿は、このギルドの影響下にあり、中でも直営の“一の剣亭”は影響力の強い大きな冒険者宿です。
 「人族」ではなければパーティも組みづらく、また、ナイトメアなどには極めて危険な依頼を押し付けたり、わざとグレードを偽装した依頼が与えられることもあります。

反ナイトメア思想“普通の人々”

 人族の中に紛れ込むナイトメアを敵視し、蛮族扱いしています。
 穢れを持たない我々は、弱い普通の人々だとして、ナイトメアの脅威を主張しています。
 彼らの理念は1つ。ナイトメアをこの世から無くすことです。
 彼らは普通の人々ですので、特筆すべき戦闘力は持っていません。
 しかし、何人もの貴族のパトロンがいて、活動資金は豊富にあり、
 何も関係のない人々や、ナイトメアに特別な感情を抱く人たちを利用し、自らは直接的関わりを持たない厄介な性質をもった組織です。

人族労働者組合“ピュア・レジスタンス”

 ルーンフォークによって仕事を奪われた人々からなる集まりです。
 彼らはルーンフォークは機械人形であり、人と同等に扱うのは間違っていると主張しています。
 実際のところ、貧乏人の集まりですので、あまり大きな活動は出来ません。
 しかし、ルーンフォークには辛く当たり、職場苛めや仕事環境の悪化、賃金格差など社会問題を引き起こしています。
 この問題はルイトカから波及して、近隣の街にまで及んでいます。

蛮族撲滅組織“断罪の雷(いかづち)”

 大多数がティダンとフェトルの信者で構成されています。
 元農民出身の者が多く、彼らは蛮族の脅威によって家族や土地を奪われた被害者です。
 蛮族とその誇りとなっている穢れを憎み、絶対に許されない存在だとしています。
 存在自体が悪であり犯罪であり、フェトルの天罰によって裁かれるべきだとして、蛮族街オルヴァンに真っ向から対立する組織です。
 ルイトカには組織の大元が存在していしますが、蛮族を受け入れてしまっている各都市に独自のティダンとフェトルの相愛神殿を建てて、
 オルレイア国内で暮らしている蛮族に断罪を与えるべく活動しています。
 活動内容とは別に、その神殿の構築方法から、シーン神殿によって抗議を受けて社会問題となることが多々あります。

大灌漑設備“フェトルの箱舟”

 ルイトカ周辺の農作地を管理する大規模な灌漑設備の総称であり、ルイトカが最も大事にしている都市資産の1つです。
 設備は各所に点在し、都市の生命線となっています。
 これらを破壊されると農業に大規模なダメージを与えられるため、神経質に管理され、守られています。

NPC

 それぞれのNPCは、自分の役目(仕事)を持っていて、しばしば、それに関わる依頼を出します。
 冒険者ギルドを通して依頼が渡ることがほとんどですが、前線近くを冒険中に遭遇することもあるでしょう。

“光の眷属”ウィルフリート=ルフ=セラフィン男爵(人間/男性/一人称「私」/二人称「君たち」/37歳)

 「何故、ルミエルに認められもしない者が我らと同質の社会を形成する必要があるのだ。」
 「調和には、平和には、まず同質であることが必要なのだ。我らは我らでまとまり、彼らは彼らでまとまればよい。」
 「それが出来ぬというのであれば、相応の扱いにもなろう。」
 ブラウンの髪をオールバックに雑にまとめた男です。
 趣味は格闘であり、体格はがっしりしています。
 セラフィン家は「ホワイト・アライアンス」(穢れなき人族の盟約)を作り上げた領主の末裔です。
 ウィルフリートもまた「ホワイト・アライアンス」を強く推進する者の1人です。
 彼はそれだけでなく、「剣の加護」を持つ者の中でも特に人間こそが最も優れていると考えています。
 言葉にすることはありませんが、無意識のうちに行動に反映されることもあるようです。
 そのため、現領主に不満を持つエルフやドワーフも少なからずいます。
 また、セラフィン家は代々、“光の眷属”という二つ名を継承しており、自分たちはルミエルの意思を継いでいるのだと主張しています。

 技能:グラップラー7/セージ2/統治者5
 知名度:10
 コネクション:50/200/1000(剣の加護を持つキャラクターでなければコネクションを取ることは出来ません)

“普通の人々”セシリオ=トゥリエル(人間/男性/呼称「我々」/二人称「君たち」/53歳)

 「我々は、普通の人々なのだよ、冒険者諸君」
 「『普通の人々』は単なる組織ではない。1つの思想なのだ。」
 視力の弱い白髪の老人で、縁のない丸眼鏡をかけています。
 主にシャンデル製品を扱う大商人で、多くの裕福層と強い関係を持っています。
 ナイトメアを嫌悪し、1人でも多くをこの世から消し去ることに尽力してきました。
 その狂気じみた執念から、彼のお金によって殺されたナイトメアの数は1000にも及ぶと噂されています。
 彼はただの老人ですので、常に護衛を身の回りにおいています。

 技能:マーチャント9/普通の人15
 知名度:14
 コネクション:50/100/500(剣の加護を持つキャラクターでなければコネクションを取ることは出来ません)

“普通の人々”ケサーリ(エルフ/男性/一人称「俺」/二人称「お前」/年齢不詳)

 「ナイトメアをこの世から無くす。それはとても難しいことだ。」
 「だが、問題自体の難易はひとまず措いて、他に殺害に代わる手段はない。」
 「他に代案がない。それでやることは決まりだ。」
 金髪に灰色の瞳を持つ長身のエルフです。
 彼は、妻がナイトメアを生んだことによって伴侶を失いました。
 その哀しみのあまり、生まれてきた子供を自らの手で切断したと言われています。
 それからというもの、彼はナイトメアの存在自体を憎むようになりました。
 彼は“普通の人々”の中でも異端で、自ら進んで手を汚し、ナイトメアを殺害することに喜びを感じています。
 国内において、犯罪者として追われていますが、ルイトカ周辺は彼の庭のようなもので、捕まえるのは容易くないと言われています。

 技能:フェンサー9/スカウト5/コンジャラー4
 知名度:16
 コネクション:30/100/200(ナイトメアのキャラクターはコネクションを取ることは出来ません)

“過労死製造業”ジャンポール(人間/男性/一人称「俺」/二人称「君たち」/20歳後半)

 「人形がいるのに働いたら負けかなと思ってる」
 ルイトカで製造工場を営む黒髪黒目の経営者です。
 彼はルーンフォークを道具としか見ていません。
 過酷な労働を強いて、何人ものルーンフォークを過労死に追いやっています。
 ルーンフォークを安値で買い叩いては、きつい労働をさせています。
 その労苦に耐えられず、外の街へ保護を求めるルーンフォークも中にはいるようです。

 技能:労働者5
 知名度:24
 コネクション:10/50/100(ルーンフォークのキャラクターはコネクションを取ることは出来ません)

“渡り歩く雷”ヘルタ=コンラーディ(人間/女性/一人称「私」/二人称「あなた」/30歳前半)

 「蛮族は敵です。敵を前にして何故殺さないのですか。」
 赤みがかった髪と灰色の瞳を持つ未亡人です。
 元々は農民でしたが、蛮族によって農作業中の夫を殺され、村も土地を失いました。
 その後、哀しみから立ち上がり、信仰篤かった彼女はフェトルの神官としての修行を積み、神官として各地を回っています。
 彼女は、フェトルの神官として寄付を集める一方で、蛮族を絶対悪と説き、脅威を喧伝して、見つけたら即座に殺すよう教えています。
 彼女自身に戦う力がないため、直接戦うことはほとんどありません。
 しかし、それを助長するような発言がしばしば見受けられ、街中にいる弱いコボルトなどは人目がなくなると殺してしまうようで、しばしば騒動になっています。

 技能:フェトル4/農業7/聖職者3
 知名度:30
 コネクション:10/50/100(蛮族のキャラクターはコネクションを取ることは出来ません)


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