[[GMを行うにあたって]] #contents *シナリオ集 [#u879c86c] このページは初心者GMに対し、サイトのGM経験者が情報を提供するページです。 自由に編集して構いませんが、他GMの書いた内容を悪意を持って削除・編集したりしないようにしてください。 注意! GMの作る世界観はGMごとに存在するのがTRPGです。 ここにあるものが全てと思わず、ある程度GMに慣れたら自分のやりかたを色々と試して見ましょう。 *10分で作れるシナリオの作り方 [#m6df4dd3] -とりあえず雛形のページ作ってみました。修正、削除OK。 -2009/08/31 書式ちょっと修正 -セッションの募集の仕方やGMを始めるのに必要なこと等は他のページに書いてありますので、そちらを参照ください。 **概要 [#k2215e5e] -シナリオを以下の項目を分けます。 --OP:準備段階:顔合わせ、自己紹介と技能調整等。 --序:導入部分:バルド、あるいは依頼人から依頼の説明を受け、冒険者が出発する。 --破:探索部分:ボスの居場所を突き止めるべく捜索したり、街で情報を集めたりして、ボスまでたどり着く。 --急:戦闘部分:ボスを発見し、戦闘を行い、倒し、依頼人へ報告を行って、報酬を受け取る。 --ED:終了段階:剥ぎ取り、報酬受け渡し、能力値成長。 -この2段階と3部に分割。 **OP [#k9db827b] 「顔合わせ」 [#mad7fb94] -参加するPLとGMが全員顔合わせをして、キャラの自己紹介と技能調整を行いましょう。 「自己紹介」 [#j0d4939b] テンプレ PL名:PC名:種族:性別:年齢:技能構成 -GMは各キャラの自己紹介をコピペしてメモ帳に取っておくと、何かと役に立ちます。 -セージが居ない、スカウトが居ない、ファイター・グラップラー・フェンサーが一人も居ない、プリーストが居ない場合は、PCの変更を促しましょう。 (この段階で、敵を弱くする、数を減らす等すると、後ほど後悔することも多いので、なるべくPC変更を促しましょう) 「GM挨拶」 [#wd5fdc2d] -セッション開始宣言と、よろしくお願いしますの合唱。挨拶は個人的に重要だと思います(何) (また、AWの扱いやオリジナルアイテムの扱い等、宣言しておくことはこの段階で行っておくと手間が省けます) **序 [#c7bcb2f2] 「ナレーション」 [#i1df4e87] -無くても全く問題ないけど、セッションが始まったんだなという感じがします。 --例:~冒険者の国、オルレイアは百の勇者亭。今日も彼ら冒険者は命を賭けて冒険に出る~ 「状況説明」 [#de67a00d] -依頼を受ける前、PC達がどのような状況かを説明します。 --例:冒険者の宿「百の勇者亭」の酒場で、時刻は(朝か昼のどちらかで)物語は始まります。 「依頼を受ける」 [#vcbc8206] -依頼の出し方のベターなパターン --例1:バルドから直接呼ばれた、あるいはバルドに依頼を聞いたら教えてくれた。 --例2:依頼書が貼ってある掲示板から依頼を取ってくる。 (朝の名物、[[依頼争奪戦>百勇事典#h03a6bb1]]が発生する場合もある) --例3:店に依頼人がやってくる。 「依頼の説明」 [#wf5df50f] -「依頼主」「報酬(総額or一人頭)」「おおまかな場所と経緯」をまず説明すると良いでしょう。 依頼によっては仕事を受ける相手にのみ詳細を説明するべき物もあるので、依頼の背景によってバルドの態度を変えると深みが増します。 探し屋という職業が存在することでもわかるように、何がどこにある、という情報だけでも金銭が発生する世界なのです。 (採取依頼等で、目的物の詳しい場所は十分価値のある情報です) -冒険者達は、依頼を受ける際に、より詳細な説明を求める事が多いです。 これらの情報は、セージによる見識、あるいはバードによる見識などで判定を行うと良いでしょう。 --例1:蛮族退治であるなら、どこにどのような蛮族が出現したのか。 対策:目撃証言から見識によって、敵のレベルと生態(説明文)を知らせる。 --例2:遺跡探索であるなら、それがどのような遺跡なのか。 対策:探し屋の話から遺跡の年代、深さ、出そうな敵の名前を知らせて見識してもらう。バルドに「お前らならやれるだろう」といわせれば説得力が出てグッド。 --例3:遺失物探し等であるなら、それがどのようなアイテムなのか。 対策:アイテム、人物等の説明から見識を行い、見つけられそうな場所を教えて捜索の目処を立たせる。 「出発準備」 [#v6a93271] -ここで、この先シナリオに必要そうな物を準備する時間を上げましょう。 長期戦になりようならば回復薬等、長旅になるならば食料や移動手段、恐ろしい特殊能力を持つ敵がいるならば、それに対抗するアイテムなどなど。 --こうした準備を想定したシナリオで、冒険者が準備を行わなかった場合、GMはそれとなく準備を促すと良いでしょう。 **破 [#f40acf51] 「情報収集」 [#cb2cf024] -ボスの元へたどり着く為の情報収集をしてもらう。 (判定数回でさっさと進められる場合、あるいはナレーションで片付けられることもタマにある。思ったより導入に時間が掛かったら、ここで調整すると良い) --例1:蛮族退治なら、現場を見に行って、探索し、足跡を発見して追跡する。 --例2:遺跡探索なら、罠を警戒しつつ奥までたどり着く。 --例3:遺失物探し等であるなら、聞き込みなどによって、核心に近づき、目当てのモノをみつける。 **急 [#eedd7a88] 「戦闘」 [#s96d0dc9] -ボスの元へたどり着いて、冒険者らしく力で解決する。戦闘がない代わりに導入に凝るシナリオも可能なので、慣れたらやってみるといい。 --例1:ボスの元に辿りつき、戦闘の末に倒す。 --例2:遺跡に住み着いた○○や、遺跡の財宝を守る○○と戦い、倒して財宝を得る。 --例3:遺失物が見つかったときには、それがモンスターに採られていた、あるいは探し人が悪党に捕まっていたので倒す等。 「報告」 [#n789a361] -ボスを倒し、帰還した冒険者は依頼人に報告を行い、報酬を貰う。 (この行程は、ナレーションによって巻かれることが多いようです) 「ナレーション」 [#e7ccb004] -無くても全く問題ありませんが、セッションが終わったんだなという感じがします。 例:~冒険者達は、今日も依頼を達成し、幾ばくかの報酬を得た。また次の依頼が舞い込むだろう。今は暫し休息をとる~ **ED [#n9569774] 「剥ぎ取り」 [#jbc2b419] -本来は戦闘終了後に剥ぎ取りを宣言し、剥ぎ取りを行うが、百勇では大抵このタイミングで纏めて振られる。 -変転等リソースを使用する場合は、戦闘終了時に敢えて行うこともある。 --補足:複数部位の敵は、1部位につき一回の剥ぎ取りを行います。ただし自動は部位数関係なく、モンスターにつき1つです。 例:2部位の敵の場合、自動1つ、剥ぎ取りは2回行えます。 「報酬受け渡し」 [#i1edec50] -倒した敵の経験点、基本報酬に剥ぎ取り分の入手Gを入れて、報酬を合算して渡す。 --経験点は基本1000+倒した敵の分(モンスターのレベル合計×10:複数部位の場合は1部位1体扱い) --報酬は、ルルブ1のP312を目安にして設定しておくとよい。基本報酬に剥ぎ取りの合計G÷人数を、基本報酬に足す。 >参照:[[報酬について>GMを行うにあたって#de7a9c4f]] --名誉は、欠片の分だけダイスを振る。欠片3個なら3D6で数値を決定する。 「能力値成長」 [#f00bce60] -能力値の成長をしてもらい、確認します。 (ログに残るので、GMがメモする必要はありません) 「GM挨拶」 [#o0b8d787] -終了の挨拶(お疲れ様でしたの合唱)と解散の宣言を行い、セッションを終了します。 感想等聞いておくと、次回に役立つかもしれません。 **〈参考情報〉 [#re1e8284] 「判定の難易度」 [#d3427fc3] -1、序:依頼説明 の際に敵モンスターの情報を入手してもらう為の判定 --見識するモンスターの知名度を目標値に見識判定。 -2、遺跡の罠や探索の難易度等、どのくらいか迷ったときはこれくらいがいい。 --☆0で8~10 --☆1で10~12 --☆2で12~14 --☆3で15~17 --☆4で16~18 --☆5で18~20 --☆6で20~23くらい。 --難しい判定ならば、これに+2すると良い。 ただし、その判定の成功がシナリオを進める上で必要不可欠であるならば、失敗しても「ペナルティのある救済策」を用意しておくのが望ましい。 ペナルティは「戦闘」「罠」「その後のボス戦闘でのペナルティ(敵取り巻き増加)」等が例としてあげられる。これらを片付けた後に再度判定を行うチャンスを与えるのが良いだろう。 「敵のレベル」 [#a189837f] -最初の頃の敵は、PCの冒険者レベルの平均+2が一般的です。 ☆0(2-3)ならば、4-5レベルの敵がちょうど良いでしょう。 レベルの低い方か、高い方か、どちらか人数の多い方に敵をあわせてください。 >参照:[[モンスターについて>GMを行うにあたって#dd41b901]] 「PCが取り得る手段」 [#ve12cb6b] -☆0の場合 「ダンジョンアタックの際のマッピング方法」 [#d2081e4b] -マップを、補足で表示する為の方法。 -<TT>MAP絵</TT> このタグを使ってMAPを囲む 例) <TT> XXXXXXXXXX X道道道道道道道XX X道XXXXX道道←入口 X道道道道道道道XX XXXXXXXXXX </TT> *タグ自体を表示させる為に大文字で入力しているが、実際に使う際は半角で入力すること。 -WIKIでは使えないタグの為、字ズレを起しているが、実際にチャットでやった場合は正確に機能する。予め、キャラチャット等を借りて試してみるのもいいだろう。 -罠やモンスターの気配など、発見した物を書き込んでいける利点がある。 -ただし、タグの打ち間違いはログ崩壊を招くので注意すること。打ち込んだ後に再度確認すると良い。 *<敵の選び方:敵の解説、部隊編成、敵の知能、戦闘時の行動等> [#fad22a34] -☆ごとに、出しやすい敵を解説等交えて紹介します。 -テンプレ -解説 --? -編成 --隊列 --? -知能 --? -思考 --? **☆0下(2-3)の敵 [#b0b07a9d] 「レッサーオーガ」[#pc381cfd] -解説 --真語魔法が使える代わりに打たれ弱い敵です。 人に化ける能力がありますから、シティーアドベンチャーなシナリオでも使える便利なキャラです。 もちろん、野外で蛮族姿のまま出てきても一向に構いません。 交易共通語も話せますから、前口上で悪巧みのネタ晴らし、三下風ロールプレイ等も行えます。結構重要(ぇ -編成 --前衛2+魔法後衛1(ボス)+魔法後衛(ザコ) --レッサーオーガは、打たれ弱く、一体で出すと集中攻撃で1Rで倒されてしまいます。 ですので、ゴブリン、ボガード等、壁になってくれる下級蛮族を1体~2体出すと良いでしょう。 GMに慣れてきたら、この編成にグレムリン一体を上乗せするのも良いかもしれません。 -知能 --レッサーオーガは人並みの知能があります。レッサーオーガが配下に指示を出すという表現で、GMが最善だと思う行動をとらせると良いでしょう。 レッサーオーガが倒れた場合、ボガード、ゴブリンの知能は低いので、サイコロで攻撃目標を決める、あるいは一番攻撃力の高かった相手を攻撃すると良いかもしれません。 -行動 --レッサーオーガは3レベルまでの真語魔法が扱えます。ただし、数拡大は無いので、一体にしか攻撃できません。 --基本は、怪我をしてる前衛>一番防護点の高い前衛=一番回避の高い前衛 くらいの基準で「リープスラッシュ」を使うと良いでしょう。 --絡め手として、回避の高い前衛に「パラライズ」攻撃力の高い前衛に「ブラント・ウェポン」一人を眠らせる「スリープ」魔法のライトによる灯りしかなかった場合に「ディスペル・マジック」があります。 レッサーオーガは魔力が低い為、抵抗されることも多いですが、リープスラッシュの合間にこうした魔法を出すと緊張感が生まれて良い戦闘になるかと思われます。 「ボガードトルーパー」[#bb84db8f] -解説 --魔法技能はない代わりに物理攻撃に秀でた敵です。 単純な脅威であり、☆0上(3-4)でも取り巻き、準ボスとして出る事が多いです。 汎用蛮族語と妖魔語しか話せません。誰も喋れないならボガボガ言わせておけばいいです。 -編成 --前衛(ボス)+前衛2(雑魚)+魔法後衛等 --物理戦闘しかできないのでグレムリン等がいるといやらしさが増します。 基本はボガードか、ボガードソーズマンを取り巻きとして連れているでしょう。 -知能 --知能は低いのであまり指示はしない。潰せやらそんなものが精一杯でしょう。 --取り巻きの後衛の方が知能高くてそっちが黒幕の可能性も。 -行動 --基本は「マッスルベアー」「ビートルスキン」を使用して全力攻撃で前衛を殴ります。 それ以外にできませんが、打撃2d+11、防御点9は☆0下には厳しいものがあるのでGMがある程度調整しましょう。 メンバーによってはそれでも楽々討伐しちゃうから調整も程々にね。 「キプロクス」[#e53a7572] -解説 --リプレイでお馴染み、初期に使える複数部位モンスター。複数部位モンスターを体験したいGMさんの登竜門。ちょっと強いように思えるが、死人が出るほどでもないのでお気軽に。 欠片を入れる場合は、複数部位に均等に入れる。☆0なら1つの部位に1つずつ、合計三つくらいで良いだろう。 -編成 --前衛(キプロクス)一体。 --複数部位なので、前衛が二人でやっと乱戦を抑えられる。これでキプロクスが二体いると前衛が三人でなければ抑えられないので注意。 -知能 --動物並みで言語無し。とりあえず玩具代わりに冒険者で遊ぶと良いかも(ぇ -行動 --尻尾は毎Rなぎ払いを行い、前衛全員に攻撃。 頭部は痛い攻撃をしてきた前衛、あるいは後衛に炎ブレス等。もちろん焼かずに齧りついてもいい。 「ドレイク」[#ja99bb37] -解説 --これが倒せたら冒険者として一人前、な蛮族の下っ端リーダー。 --☆1で出すにはちょっと物足りない。 -編成 --前衛ニ体+後衛(ドレイク)一体。 --ボガードソーズマンなどとセットで出すと人間形態でもちょっとだけ頑張れる。 ---知能 --知能は高いので、指示、魔法なんでも御座れ。PCの行動を1手先読みして嫌がる行動をする、くらいでもいいかもしれない。GMの腕次第だがやりすぎに注意。 -行動 --護衛がやられるまでは人間形態で魔法、護衛がやられたら、あるいはその後にHPがやばくなったら変身がいいだろう。タイミングを間違えると変身できずに終わる。 --変身後はブレスと複数部位の攻撃力で頑張ろう。 **要注意の敵 [#yce24a54] -モンスターレベルより、実際の戦力が異なる敵です。 モンスターレベルを鵜呑みにして出すと痛い目を見るのでご注意を。 -PCが依頼を受け渋るようでしたら、何らかの特点を用意するのも良いかもしれません。(こっそりと報酬に色をつける辺りが妥当かもしれません) ***メデューサ [#j3a6c6f4] -解説 --「石化の瞳」「毒の蛇」「同時攻撃」という能力を持っています。 特に石化の瞳が恐ろしく、PCに依頼を受け渋られる原因になります。 -具体的な脅威「石化の瞳」 --この能力は、「メデューサを見た者」に対して、手番終了ごと(つまりほぼ1Rごと)に精神抵抗をさせ、失敗すると敏捷か器用がランダムでー6(つまりB-1)されます。 能力値が0になると石化し、戦闘不能になります。 また、石化の解除にはレベル7の神聖魔法「キュアー・ストーン」あるいは「キュアーストーンポーション」が必要になります。 --「石化の瞳」によって下がった能力値は、上記の方法でしか回復しません。 ☆0(2-3)のキャラクターは、平均的な値で敏捷、器用はB2(12以上)、低ければB1(6以上)なので、それなりに危険です。 --何を基準にして「メデューサを見た」と判断するのかはGMによって違いますが、その一例として「メデューサを対象にした何らかの行動を起こした時」という裁定があります。 命中判定、魔法の行使、魔物知識判定等がこれに入るでしょう。回避はGMによって分かれるかと思います。 -具体的な脅威「同時攻撃」「蛇の毒」 --「同時攻撃」は、乱戦内の敵全員に攻撃することができる能力です。 「蛇の毒」は、攻撃が当たった者は毒の生命抵抗を行い、失敗すると3点の毒ダメージを与えます。これは「フィールド・プロテクション」や「プロテクション」等の防護魔法で軽減できません。 「石化の瞳」を回避する為に、メデューサを直視しないならば、「同時攻撃」+「蛇の毒」による攻撃を回避ー2~-4のペナルティをつけたままで相手をしなければなりません。 -予想されるPC側の対処方法 --「石化の呪い」を回避する為、「両目を瞑って攻撃する」「手鏡によって目標を間接的に目視することで石化の瞳を受けない」方法があります。 前者は近接・射撃攻撃の命中・回避判定にー4のペナルティがかかります。攻撃は到底当たりませんし、目標を目視できないので魔法も使えないことになります。 後者がベターですが、手鏡を使ってペナルティをー2に抑えることができます。攻撃は辛うじて当たる可能性があり、目標を間接的とはいえ目視できるので魔法は通常通り使っても良いでしょう。 -登場させる際の注意点 --このような、厄介な能力を持つ敵に対しては入念な準備が必要になります(アイテム的にも、PLの覚悟的にも、PCの戦術的にも) ですので、―序―「依頼の説明」の段階で、見識によってメデューサが出ることを伝え、最低でも「石化の瞳」の能力情報をPLに周知し、準備を求めるのが良いでしょう。 --PCとして揃えたいアイテムとしては「手鏡」「キュアストーンポーション」等が挙げられます。 手鏡は50G、キュアストーンポーションは500Gと、初期の冒険者の懐具合からはちょっと出しにくい出費です。 ですので、PCが欲しいと希望した段階で手鏡を人数分貸し出す、あるいは買える額を前金として渡しておくのが良いでしょう。 --キュアストーンポーションは使わなかったら返却という形で渡しても良いでしょうし、町に戻れば神殿で無料で治療してくれるくらいがいいかと思われます。 (これらのご都合主義が嫌なのであれば、治療費込みで計算して報酬を提示するのが良いと思われます) *〈ギミック〉 [#j1baee92] -シナリオ、戦闘などで使える便利なギミックを紹介します。 **「射撃武器と高低差を利用したギミック」 [#sf4c9fc1] -概要 --鷹の眼を使わず、後衛を攻撃する。 -解説 --敵前衛から乱戦されない程度の後方、「3m以上高い位置」に敵を配置する。 通常、遮蔽ルールによって敵の射撃武器(魔法含む)は、PC後衛に攻撃できない。 しかし、遮蔽の届かない高所からの射撃であるなら、遮蔽が通っているとして攻撃することができる。 --このルールの解釈は、戦闘開始時に説明しておくと良い。場合によってはGM裁定として宣言してしまって構わない。 -具体的な使用例 --☆0:PCレベル+0~1ほどの敵に弓を持たせ、高所に配置する(ゴブリン・レッドキャップ・ボガード) --☆1:PCレベル+0~1ほどの敵を高所に配置する(ケンタウロス種、ゴブリンシャーマン) -注意点 --装備を変更した敵の能力変化についてはルルブ2のP304を参照すること。 --☆1でアンドロススコーピオンを出すことも出来るが、防護点を無視できるガン攻撃な事をふまえ、敵の合計戦力をやや少なめに見積もっておくと事故の確率が減る。 --PC後衛は回避能力がなく、防護点も薄く、HPも低い為、同時に高所に配置する敵は一体、多くて二体が望ましい。(魔法型でも範囲攻撃ができることを考えれば一体で十分である) --こうしたギミックで過度のやりすぎはPLの不満を招く可能性があることも覚えておいて下さい。 **「大量の敵による乱戦突破」 [#gf8b2dfb] -概要 --多くの敵を出す場合、戦闘の難易度が上がります。 --予めPC達の能力を把握し、最適な戦略行動を取れば対処出来る、とGMが判断した上で戦闘を行ないましょう。 --そうでなければ、用意に死人が出てしまいます。 以下、注意点 -1、敵の人数 --敵の人数は、PC側前衛の二倍(対応乱戦限界数)+(後裔攻撃数)を目安にすると良いでしょう。 --後裔攻撃数分の敵が、乱戦をすり抜けて後裔へと攻撃できます。 --上記の敵の調整はGM次第ですが、HPがそれ程高くなく(後裔の攻撃で対処可能)、気絶するかしないか程度の強さが良いかと思われます(ただし気絶させると、ダメージによっては生死判定が危険です。1ゾロの可能性もあり、これはPC側が最適回答を行なっても防げない可能性です。気絶させられるような強さにするならば、それをしっかりと把握し、事故る覚悟を決めておいた方がショックは少ないかもしれません) -2、敵の強さ --敵の強さは、PCレベル以下が良いでしょう。必要以上に強い敵では数の暴力でPCを殺す事が可能です。 -3、ボスの存在 --もしボスが存在するならば、スリルを煽るには打って付けですが、前述の通り敵の強さに気をつけ、死人が出ないように気をつけましょう。 --レベルはPC側と同値、あるいは+1程度が良いかと思われます。(ボスが後裔に乱戦する場合は一層注意が必要です) -4、GM側の留意点 --戦闘の流れを予め予想しておくと良いでしょう。 --これはGMの想定外の状況(敵が強すぎた。前衛に乱戦するはずのボスが後裔に乱戦できてしまう。それによる全滅など)が発生することを未然に防ぐことが出来ます。 (参考文献:レガリア豚を乗せて) *「トラブルシューティング」 [#k6edcb14] -セッションを行う上で、念頭において注意したほうがいいこと。 -セッション失敗の事例。 **「依頼を説明する上での注意」 [#pa58a8fd] ***「敵が強すぎる」 [#q575f9a1] -依頼の説明等を通して、魔物知識や見識で敵の情報を入手させることがあります。 この際、登場しそうな敵があまりにも強すぎる場合、PCが依頼を受けることを渋る、あるいは依頼を断ってしまうことがあります。 例)☆1の依頼で、敵がドレイクバロンであると伝えてしまう。 もちろん、GMは☆1のPCでも勝てるようにデータを調整しているでしょう。PLもその部分は分かっていると思います。 しかし、PCは「敵がドレイクバロンである」ことしかわかりません。 依頼に失敗すれば、PCの命だけでなく、周囲の被害も拡大する・・・等の心配によってロールプレイ上「相応の能力を持つ者に依頼し直した方が良い」という結論が出ることもあります。 PLによっては何かしら理由を付けて、PCが依頼を受けるようロールプレイするかもしれませんが、全員が受けてくれるとは限りません。意見が割れて、結果的に依頼を受けられない状態になることもあります。(神官が依頼を受けなければ回復役がいないので戦闘バランスが崩れる等) このような事態を避ける為、「敵が強すぎる」という情報を出す際には十分注意しましょう。 ***「敵が弱すぎる」 [#j28af0c7] -依頼の説明等を通して、魔物知識や見識で敵の情報を入手させることがあります。 この際、登場しそうな敵があまりにも弱すぎる場合、PCが強攻策を取り、それによって戦闘で苦戦してしまうことがあります。 例)☆2でただのゴブリン退治だと思って受けたら、オーガバーサーカー並みのゴブリンが出てきた。 もちろんGMがデータ調整していることはPLも察しているでしょうが(ry このような場合、事前に「強い個体」であること、何かしらの特殊能力を有するなら、そのことも軽く伝えておくと良いでしょう。 敵の情報が分からないことは刺激になりますし、PCが無謀な強攻策を取ってしまうことも防げます。 **「時間調整について」 [#v4fff472] -何も制限が無いことが一番ですが、平日夜や昼などは特に時間制限がある可能性が高い事実は、実生活を優先するにあたり仕方が無いことです。 シナリオのボリュームはGMにしかわからないので、参加者はGMの提示した目安を信じて参加希望を出します。 あくまで目安ですから、多少終了時間がずれることは勿論あります。 けれど、「ずれて当然」では困りもの。 セッション中にボリュームの操作を行い易い箇所を数点、例として挙げていますので参考までに。 --依頼を受けるまで 最初のナレーション次第で大きく調整可能です。 時間が無い場合は始めからバルド(あるいはマリアンヌ)に呼び集められたことにできますし、本編の内容が時間がかからないと思えば依頼を出すまでに時間の余裕を持たせれば良いでしょう。 --状況説明 バルド(あるいはマリアンヌ)から話を聞いた後、更に依頼人の所へ確認に出向く必要があるかどうかです。 この有無で30分~1時間は差が出ます。 地方の村や街からの依頼なら現地で再度確認が必要になるでしょうし、国や官憲からの依頼で周囲に集落が無ければそもそも聞く相手が存在しないことになります。 --移動過程 道中のPCロールは楽しいものですが、ヒートアップし過ぎると本編の時間を食ってしまいます。 程々でGMがコールを入れましょう。 --ダンジョン 洞窟・家屋・遺跡総じてダンジョンと呼称しています。 1フロア(部屋、一度で見渡せる区域等)リアル時間で30分程必要と見ておいて良さそうです。 --戦闘 低グレードでも1時間は見ておきましょう。 高低差や特殊な地形など、ギミックを使用する場合は更に時間が掛かるので要注意です。 グレードが高くなるに従ってPCのリソースが増加するので、選択肢が増え、その分悩むことも多くなります。 セッションのメイン障害を戦闘に置くなら、時間の余裕をもって戦闘突入出来ることが望ましいでしょう。 ※補足の準備は勿論ですが、戦闘突入時の前衛との初期距離、相手が複数の場合は配置をあらかじめメモ帳などに準備しておくとスムーズです。 ※GMが行動に悩めばそれだけ時間が掛かります。攻撃手段が多い場合など、敵側の行動ルーチンをあらかじめ設定しておくと手助けになるかもしれません。 *ダンジョンアタック・シナリオ [#s4016ca4] ~簡単に出来るダンジョンアタック~ ①1部屋単位のマップを用意する。 例) A―B―C ■■|■■ ■■D■■ 解説) A:入り口。特に罠は無い。 B:天井から魔力10のエネルギーボルトが全員に降ってくる。解除は不可能。毎回通る毎に食らう。 D:宝物庫。1500G分の宝石があるが敵も居る。敵は先制取れて範囲魔法撃てて1Rで倒される程度の敵。 C:ボスが居る。たどり着くとクライマックス戦闘。 ②マップの広さは3X3まで。4部屋以上なら先にマップを渡して、PLがダレるのを防ぐ。 例) A―B―C |■|■| F―E―D |■|■| G―H―I 解説) 1部屋探索に30分と考えると、9部屋で270分掛かります。 この規模をやるなら間違いなくダレるので、先にマップを渡してセッションを二回に分けましょう。 ③部屋に入った時にやるべきこと 1、探索要因(スカウト・レンジャー)が代表者となって、パパッと行動宣言する。 2、部屋を探索をする。罠があったら解除する。敵が居たら戦闘。 3、通路を探索する。 罠があったら解除する。敵が居たら戦闘。 4、ギミックやリドルを発見したら、(暇な奴が)答えを考えつつ、探索を続ける。 ④GMへの注意 1、部屋の描写は、なるべくテキストに纏めておく。 2、罠は、致死性が低くウザいのを、要所に少なめに。警戒させすぎるとPLの行動が鈍る。 3、戦闘は前哨戦とボス戦闘の二回程度が良い。前哨戦は1R程度で、先制取って範囲攻撃を二回ほど当てれば十分。 4、一つの判定を何回も行う“粘ってる奴”には時間制限を付ける。遺跡が水没しそうだとか、陥没しそうだとか。 **マヨキン風味 [#i0d86360] 迷宮キングダム、と言えば、手軽に出来るダンジョンアタックTRPGです。 これを簡略化して、テンポ良く進めるようにしてはどうでしょうか。 以下、ポイント。 +遺跡は縦×横で3×3の合計9マスまでを意識し、大雑把な地図を与える。 --予め、遺跡の広さを伝えておくことは重要で、PTの行動の指針にもなります。 --逆に、多くの時間を費やしても全貌が把握し切れていない(少なくともPTがそう思っている)場合、探索がダレてしまいがちです。 +事前に、マス内の大まかな情報を伝えておく。 --何かしらの判定(遺跡に関する見識・文献調査や、探索判定)などによって、罠の数、敵の数を伝えるだけでも、探索時間は大幅に激減できます。 --もし、難易度を下げる事になると考えるなら、この方法を諦めても構いません。 +探索に関して、手間を削減する。 --1部屋1探索、隣接マスの調査で1探索、面倒ならば全て一括で行う。 --探索結果は、事前に渡しておいたマップに反映させ、提示する。(誤解、誤認を避ける) --探索結果の提示が面倒に感じるならば、2の方法を選ぶか、遺跡の規模を小さくするのが良い。 +罠と敵の配置に気をつける。 --罠も敵も、ボス戦闘に向けて、PTのリソースを削る手段です。あるいは、排除させて宝物などのボーナスを与える手段でもあります。 --ですが、無意味に大量に配置しては、時間が掛かりすぎる為、要所に絞りましょう。 --入り口で遺跡の傾向を伝える為の罠と敵、宝箱を守る敵、ボス戦闘前にリソースを削る為の罠などです。 +戦闘は極力少なく、テンポ良く。 --戦闘は1フロア探索並みに時間を消費しますので、目的がある戦闘以外は出来るだけ避けましょう。 --目的がある戦闘とは、〆となるボス戦闘、ボス戦闘前にPTのリソースを削る前哨戦等があります。 --面倒ならばボス戦闘に取り巻きをつけただけ、でも盛り上がるでしょう。 +"粘る"行為を省かせる。 --探索判定は失敗しても、何度でも満足の行くまで行える行為です。しかし、時間の都合がありますので、粘る行為を許容すると時間が掛かります。以下、省かせる方法。 --時間制限のある遺跡と言う設定をつける。水没しかかった遺跡で、時間をかけると水没する可能性があると言えば、探索に粘ることは無いでしょう。 --強力なモンスターが徘徊、あるいは一定時間で湧くなどの設定があれば、リソースを削られることを避けて、先に進んでくれるでしょう。 以上の点に気をつければ、テンポ良く進めると思われます。 *ギミック名[サーチ&トリック] [#k67eebf0] 概要:討伐もので使うギミック。 小規模の敵(部隊や魔物の群れ)を相手にする場合、その全てを相手にするのは困難です。 冒険者は、この種の依頼に挑んだ場合、潜入・暗殺、先に取り巻きを排除する等の過程を踏みます。 しかし、オンラインセッションでは時間も掛かるので、この過程を形式化、簡略化してみました。 ~PC側が把握すべきルール~ 【敵の警戒】 各種判定を失敗すると、敵に察知されて行動にペナルティが入る可能性がある。 【制限時間】 依頼達成までの制限時間が存在する可能性がある。 ①敵部隊の位置を把握する 探索でどうぞ。 ②敵部隊の構成を確認する。 見識や隠密でどうぞ。 ③敵の拠点を確認する。 見識や探索、地図作成でどうぞ。 *拠点について 洞窟だと暗視や明かりが必要、罠の有無、解除などもここで行っておく。 ④破壊工作を行う。 敵部隊の雑魚(ボスの取り巻き)を排除します。要時間制限。 例)レンジャーの薬学判定使って水源に毒入れる>対象の生命抵抗で判定 隠密判定でおびき寄せて暗殺する >対象の精神抵抗で判定 *ただし剥ぎ取り・討伐経験点は含まれない。 ⑤ボス戦闘に移る。 ~GMが用意すべきデータ~ 一々、データ調整するのが面倒なGM用のテンプレ。 ①の目標値。 敵部隊の隊長(ドレイクとかバジりんとか)の知名度 ②の目標値。 敵部隊の隊長の弱点値。 部下が何が何体いるか、それぞれの生命・精神抵抗の目標値をメモっておくと楽。 万が一、④破壊工作に多少失敗した場合でも全滅しないように構成しましょう。 リソース削るの渋って苦戦する分には何ら問題は無い。 ③の目標値。 スカウト役が2d6振って7出した時の出目。 拠点の内容は暗視が必要とか、④の破壊工作したときに発動した罠があったとか。 解除もここで、失敗したら警戒ペナ与える。 ④の目標値。 排除される部下共の生命抵抗/精神抵抗。 *テクニック―ホットスタート [#od863234] **使う前に頭に入れておくべきこと [#l7d65fcd] ホットスタートとは、物語の導入を早めるテクニックである。 通常、物語の導入は以下のような手順で進む。 1、ナレーションによる状況説明 2、PC達のRPによる日常・互いの関係性の描写やその確認 3、依頼人の登場・依頼の説明 これは30分~1時間掛かり、非常に長い時間、緩やかな展開で進まなければならない。 ホットスタートは、この時間を短縮し、セッションのテンポを速める為に使われる。 ただし、手順2が行われず、PC同士の関係性が把握しずらいのでRPや連携に齟齬が出る可能性もあるので注意。それを念頭に置き、場合によってフォローする必要が出る。 既にPC同士に関係性がある場合は、この限りではない。 **具体的な使い方 [#b22422b6] -1.PCをインパクトのある状況に放り込む 例)バルドが牢屋に入れられている。そこに面会にやってきたPC達 突然の状況の変化、あるいは想定外の事態を引き起こし、「どうしてこうなった?」と思わせるのがポイントだ。 -2.「どうしてこうなった?」のかを説明する。 例)今朝、バルドが起きるとベッドの隣で女が死んでいた。バルドは無実を主張したが受け入れられず、牢屋に放り込まれた。 -3.依頼の話へと持っていく。 例)バルドは自らの無実を証明して欲しいと、PC達に依頼をする。 とこのようにスムーズに繋げられる。「どうしてこうなったか?」を説明することが、すなわち依頼の説明にもなるのである。 このホットスタートの手法によって、開始10分でモノによっては導入を終わらせて、どうやって解決するのか?と言う所まで持っていけるだろう。 特に時間のかかるシティアドベンチャーなどでは、全てを丁寧に見せようとせずにこうやってカットできる所はカットして、時間の短縮を図ることも重要なのではないだろうか。 ただし、簡単な討伐シナリオなどで特に時間の掛からないセッションの場合はこの限りではなく、セッション開始と同時に蛮族と対峙しているので倒せでは、戦闘したら終わってしまう。 これは極端な例だが、使い所やその長所、短所をしっかりと見極め、乱用は避けること。