Top > “城塞都市”クレイディア詳細

こちらは公式設定のページです。
各GMで追加した設定に関しては“城塞都市”クレイディア追加を御覧ください。

目次

城砦都市クレイ・ディア

意図と目的

 クレイ・ディアは、城砦防衛戦を主眼に置いて構成された、軍と傭兵の兵士たちによる前線の戦争事情です。
 本来、戦争に関わる余地のない冒険者が首を突っ込むために作られた都市設定です。
 オルレイアへと依頼が流れるシステム(状況)と、オルレイアから冒険者短時間で移送出来る技術(状況)があります。
 そうした状況を利用して、人材を求めて百の勇者亭に依頼が来るのは普通なことです。
 常に交戦状態にある都市のため、都市周辺では大した理由もなく敵勢力との戦いも起こりえます。
 蛮族街オルヴァンから然程離れていませんので、蛮族PCを利用したセッションも行い易いでしょう。

場所

 オルレイアからムーラ河沿いに北上して徒歩約7日、蛮族街オルヴァンから北西1日ほど。

概要

 オルレイア北東のムーラ河を超えて、蛮族の勢力圏に面している城砦都市です。
 巨大な3枚の城壁によって構築され、湿原より侵攻してくる蛮族に対する要害都市としての側面を持ちます。
 リザードマンを中心とした一大勢力の野陣とムーラ河を挟んで対陣し、壮絶な防衛戦が繰り返し行なわれています。
 守りの剣は1本存在し、週に一度のメンテナンスの時には蛮族の苛烈な侵攻に晒されます。
 度重なる戦闘で3つの城壁は血に染まり黒く延焼していますので、“深紅の城砦”の異名で呼ぶ者も少なくありません。

 領主は子爵位を持つ“不動”と呼ばれるソヌラム=リコペルシカムです。
 領主の意向により軍事に力が割かれ、行政は安定していません。領内外では様々な問題を抱えています。

 この街の冒険者は防衛線に手を取られることも多く、傭兵団としての色合いが強くなっています。
 そのため、冒険者の宿は存在しますが前線事情以外の案件はあまり取り沙汰されない傾向にあります。
 クレイディアの防衛部隊は、正規軍、傭兵団、冒険者部隊の3つから構成され、
 それらの功績を競い合わせるような形で運用されていますので、それぞれの部隊の関係は良好とはいえません。
 また、蛮族街との関係を軽視してはいませんが蛮族の戦線への起用は慎重を期しているようです。

地形

 ムーラ河に面する起伏の多い湿地に建造された城砦都市です。
 オルレイアやオルヴァンへ至る街道は整備されていますが、周辺はぬかるみも多く、人族にとって有利な地形とはいえません。
 そのため、湿原に臨む橋頭堡としての性質は弱く、防衛戦に多くの労力が割かれ、城砦都市側から侵攻することは困難な状況です。

緊急時の冒険者の移動方法(至オルヴァン/至クレイディア)

 オルヴァンやクレイディアまでは通常、徒歩6,7日かかります。
 これでは依頼によっては間に合わないことがあるでしょう。

  ※ GMは通常、こうした背景は無視するべきでしょう。
  ※ 物語のご都合主義は大小様々な場所に存在するべきで、冒険者が問題を解決するのに最低限の時間は与えられるべきです。
  ※ これらは、その世界観的な問題を解決するための設定です。

 その場合、軍が維持している伝令隊の施設を用います。
 伝令隊の施設(多くは早馬の乗り継ぎ)を用いた場合、オルヴァンやクレイディアまでは約1日で辿り着けます。
 駆けっぱなしなので、お尻が痛い、極度の疲労が溜まっているなどの弊害は有るかもしれません。

 これらの余分な維持費は冒険者ギルド、あるいは、各冒険者宿が一定の負担金を支払うことで解決しています。
 緊急時の使用の許可は、バルドなどのマスターから出るでしょう。

 もし、冒険者たち自身の都合でこれらの施設を使いたい場合、所定の金額を支払うことで使用することが出来ます。
 場合によっては使用の許可がおりないこともあるかもしれません。

 以下に、移動方法と移動時間、利用にあたっての料金を記載します。

移動方法と移動時間、利用料金などの目安

  1)自前の馬での移動(休憩必須/睡眠必須)、移動時間は4日、利用料金はホース(レンタル250G)の料金(バルド指定貸し出しの場合は無料)
  2)施設を利用した早馬での移動・伝令馬(乗り継ぎ必須)、移動時間は1日、利用料金は1人当り500G(バルドの指定の場合は無料)
  3)施設を利用した天馬での移動(騎手は兵士/乗り継ぎ不要)、移動時間は半日(12時間)、利用料金は1人当り1000G(バルドの指定の場合は無料)
  4)施設を利用したキャリッジ式バイクでの移動(騎手は兵士/乗り継ぎ不要)、移動時間は6時間、利用料金は1人当り1500G(バルド指定の場合は無料)

  ※ 状況にもよりますが、書類伝達などの場合、1時間程度で伝達が可能です。
    軍務以外の冒険者ギルドなどの案件では緊急性が高い依頼でしか利用されることはありませんが、手際が良い場合、依頼の発生から6時間程度で現地に冒険者が辿り着くことも可能です。

NPC(クレイ・ディア城砦都市)

 それぞれのNPCは、自分の役目(仕事)を持っていて、しばしば、それに関わる依頼を出します。
 冒険者ギルドを通して依頼が渡ることがほとんどですが、前線近くを冒険中に遭遇することもあるでしょう。

"不動の" ソヌラム=リコペルシカム子爵

(人間/男性/40代後半/一人称「私」/二人称「君たち」/クレイ・ディア領主)
 技能:ファイター7/セージ7/鼓咆7/統治者8
 知名度:10
 コネクション: 100/2000/3000

「いちいち神の名を出さないと戦争が出来ない連中が多過ぎて困ったものだ」
 
 眼鏡の奥にある瞳からは感情は読み取れず、冷たいものを感じさせる端整な髭を蓄えた30代後半の男。長身です。
 城砦都市クレイ・ディアの領主で子爵位を持ちます。
 学者としても著名で専攻は心理学ですが、見識は広く軍学にも長けクレイ・ディアの実質的な将軍です。
 果敢に攻めるような戦は苦手ですが、腰を据えた戦ではその真価を発揮し、篭城戦を得意とし粘り強い戦をします。
 勇猛さはあまりなく智将としての評価をされています。
 効率を好み冷淡で、冒険者などは有能な駒としか見ていませんが、それを表に出すことはありません。
 冷たさを感じさせる実際の印象とは違い、冷静で温和な領主として世間では認知されています。
 裏の社会で彼の事を調べ続けますと、いずれ"不動の鉄血"という二つ名を耳にすることになるでしょう。
 ランドール王との仲は良くないと噂され、ランドール王曰く「気持ち悪い奴だが、有能だから使ってやっている」とのことです。
 冒険者の実力は認めていますが、冒険者の人脈を軽視し、彼と直接対面する機会はあまりないでしょう。
 彼からの依頼は、秘書のレイリッシュを通して出ます。 

レイリッシュ=ミシャロン

(エルフ/女性/年齢不明/一人称「私」/二人称「あなたがた」)
 技能:セージ3/秘書9
 知名度:18
 コネクション: 50/200/800

「余計なことを聞かず、依頼をこなすだけでいいのです。出来ますね?」
 
 エルフ族の女性で領主ソヌラムの専属秘書です。
 忠誠心は篤いと噂され、頭脳明晰で領主の右腕として働いています。
 病弱な弟がいて、領主に何かと便宜を図ってもらったり、領主との関係は良好のようです。
 領主に最も近い人物であり女性で、愛人疑惑も囁かれていますが、真偽は定かでありません。
 彼女からは様々な依頼が冒険者ギルドへと回されます。
 大抵は簡潔で単純な依頼です。
 行政に関わることの秘匿性を重視してるため、情報の漏洩を防ぐ目的で、依頼を幾つかに分割し、本来の目的を分かり難くしてるからというのが理由のようです。
 依頼に深く踏み込もうとする冒険者は、彼女から警告を受けるでしょう。

"鉄腕" ザドク=アディソン

(ドワーフ/男性/108歳/一人称「ワシ」/二人称「お前ら」)
 技能:ファイター3/セージ3/クラフトマン11
 知名度:18
 コネクション: 20/200/500
 
「一人前ならやってみせろ!」
 
 逞しい髭が顔の半分を覆うクレイ・ディア建築課主任です。
 「頑固さは城壁より硬い」と言われるほどに頑固なドワーフですが、建築に関しては一流の技術者です。
 片腕は魔動機器の技術により半機械化され、ザドクの拳骨は弟子の間では非常に恐れられています。
 消耗の激しい防壁建築の最高責任者で、硬い城壁を作ることに情熱を注ぎ、彼の辞書に休日の文字はありません。
 ララの作った砲塔とザドクの作った城壁のどちらが強いか、などと話されることはありますが、城壁を損耗させるわけにはいかないので試されたことはありません。
 女房には逃げられて、残された小さな娘を溺愛しています。
 ザドクからは防壁に使われる様々な素材調達の依頼が出されます。

施設・組織

 クレイ・ディアにある組織・団体・施設です。
 突発的な依頼を受ける冒険者が直接的に関わることはないかもしれません。
 中継点や補助的な要素として利用してください。

クレイ・ディア方面軍

 クレイ・ディアの正規軍です。
 クレイ・ディア方面軍は通称です。正式にはオルレイア軍 第三師団 第二連隊のことを示し、オルレイア正規軍です。
 指揮権は領主ソヌラムに与えられています。
 前線を維持するために配備されている正規軍ですが、全体の士気はそれほど高くありません。
 現場指揮官も錬度が低く、いささか無能さが目立つ集団となっています。
 そのため、クレイ・ディア領内の警邏任務を担うことが主流となっています。
 一部の上級指揮官が前線に対して下手の横好きを発揮し、しばしば戦線に混乱を招くことがあるようです。

NPC

"白き鉄砲玉" ジブリル=ゲスキエール

(人間/男性/30代前半/一人称「俺」/二人称「お前」/クレイ・ディア方面軍 第一大隊 隊長)
 技能:ファイター7/ライダー5/レンジャー3/鼓咆2
 知名度:24
 コネクション: 10/50/100
 
「1に突撃、2に突撃、3,4も突撃で、5に突撃だ!総員!かかれ!」
 
 正義を重んじる熱血漢。
 言葉にほだされることが多く、表層的な男気に感涙しやすいのが欠点です。
 また行動や結果から男気的な背景を勝手に推測し勘違いしたりします。
 領主の表向きの姿勢に陶酔しており、名君と仰ぎ、その手足として動くことを軍人の至上としています。
 電撃戦が大好きな敵陣突破を信条とする軍人で、敵が不利とみるやすぐに突撃号令を出そうとするところなど、
 防衛戦が主流のクレイ・ディアにおいてはいささか無能といわざるをえません。
 電撃戦や打撃戦では、巧みともいえる突破力を持ちますが、彼の才能が役立つ機会はほとんどありません。
 真っ先に死にそうな彼ですが、不思議と生き残り続け、運も含めて突撃後の生還力は特筆すべき才と言えます。
 突撃戦をしたがりますので、その結果として敵の策に嵌り敗戦を繰り返すことも多々ありますが、
 第二大隊の隊長などには、そうした彼の行動を囮として利用され戦果を奪い取られることが多いようです。
 結果的にはそれで命を救われたこともありますが、策士と名高い第二大隊の隊長とは犬猿の仲です。
 当然ながら、彼の部隊は損耗が激しく、常に兵力不足に悩まされていて、また、配属を志願する兵も少ない状況です。
 また、幼少の頃より、魔動機文明時代のヒーローフィギュアを集めている可愛い側面もあります。
 冒険者ギルドには窮地に陥った彼の部隊を救出するための依頼が出されたりします。

"策を弄する" ハルトマン=ロシジャーニ

(人間/男性/30代前半/一人称「僕」/二人称「君」/クレイ・ディア方面軍 第二大隊 隊長)
 技能:ファイター7/セージ5/ライダー4/鼓咆4
 知名度:24
 コネクション: 10/100/200

「この布陣は実に美しいと思わないか?」

 縁の無い眼鏡を掛けた、何処となく優男を感じさせる風貌を持つ金髪の男です。
 眼鏡の中央をくいっと指で持ち上げるのが手癖です。
 細かいところを気にする性格で、彼が立てる作戦は緻密なものが多いです。
 作戦成功率は並の域を出ませんが、犠牲を気に掛ける性格から、兵たちには人気の高い指揮官です。
 小勢で多方面から敵を揺さぶる用兵が得意で、伏兵を多用する傾向にあります。そのため強固な軍には圧される場面も少なくありません。
 そうした弱点を、第一大隊隊長の特性を利用して克服することもあり、全体的な用兵には賛否両論の声があります。
 単純で騙され易く大雑把で暑苦しい第一大隊隊長とは気が合わず、しばしば口論となるようです。
 時折見せる領主の治世に対する示威行動に不審を覚え、領主の目的が別にあるのではないかと疑っています。
 彼は策に溺れやすく、軍の実働部隊の実力では対応出来ないことも多いので、そうした人材を求めて依頼が出されることがあるようです。

"赤い疾風" マルクス=ヴェリン

(人間/男性/40代前半/一人称「俺」/二人称「お前」/クレイ・ディア方面軍 特務小隊 特務伝令隊 隊長)
 技能:ファイター5/ライダー7/スカウト5/セージ3
 知名度:20
 コネクション: 10/50/200

「感想はいらない。見聞きしたことを正確に伝えるんだ。」

 "疾風"の異名で呼ばれる、クレイディア特務伝令隊の隊長です。
 赤いマフラーを首に巻いたところがチャームポイントで、見分けるのに役立っています。
 特務伝令隊は、第一から第三のどの大隊にも属さず形式的には領主兼司令官であるソヌラムの直属部隊の1つです。
 彼も彼の部下も騎獣使いで、ヒポグリフを愛馬として空を駆ります。
 その特性上、彼の部下は各大隊に配備され、クレイディアの伝令網の根幹を担うとされています。
 正規軍を主軸とした伝令隊ですので、融通の利かなさが目立ちますが、緊急時の伝令には欠かせない存在となっています。
 オルレイア-クレイディア間を半日足らずで走破出来るとされ、オルレイアでもそこそこの知名度があるようです。

傭兵団“血風の絆”

 実質的に、クレイ・ディアの戦線を支えている主力部隊です。
 クレイ・ディアが蛮族の侵攻に耐えているのも、この傭兵団があってこそでクレイ・ディアの傭兵団の大多数を構成します。
 “血風の絆”は、動きの良くない正規軍の代わりに、領主自らが傭兵団と契約し成長させてきました。
 領主の私兵としての性質が強く、良くない噂も目立ちます。
 また、多くの荒くれ者を抱え、元は山賊だとか盗賊ギルドのなれの果てだと言われています。
 現団長ガリウスの指揮の下、迫る蛮族を踏み越えんばかりに突き進む雄姿は、血をまとう風そのものです。
 正規軍ほど規律のとれた動きはできませんが、その戦闘力の量と質は確かなもので、隊長格は個人でもかなりのレベルとなっています。
 正規軍に対し、自分達を脚のように使うことがあるためあまり良い感情を持っていません。
 冒険者に対しても友好的ではありませんが、自分達ではやらない仕事を補ってくれるので、無碍にはしません。
 基本的に荒くれ集団の側面をもち、団長の目が届いていない場所では騒ぎが耐えません。
 傭兵団はクレイ・ディアの前線を維持する主力ため、最も兵の消耗が激しく、しばしば兵力の損失を冒険者で賄います。
 この傭兵団から出される依頼は即物的で危険なものが多くなるでしょう。

NPC

"片無" ガリウス

(ドワーフ/男性/60代前後/一人称「」/二人称「」/血風の絆 団長)
 コネクション: 100/300/600
 
 クレイディア傭兵部隊“血風の絆”をまとめる団長です。
 その威圧感は本物で、荒くれ者の多い傭兵部隊を端々まで統率しています。
 特徴的なものは、炎のような赤い体毛と、一文字に斬り裂かれた右目、肘までで寸断された右腕、引きずるようにしか動かない右足です。
 この傷はかつての戦いで負ったと噂されていますが、実際を知るものは団内でも一握りの腹心だけとされています。
 半身が動かないとはいえその戦闘能力はその風格にふさわしいものであり、重装な鎧で攻撃を受け止め、動かない脚の代わりに騎獣を駆り、前線で戦います。
 炎神の加護も受け、その立ち回りはまるで業火です。
 戦闘時の激しい姿とは裏腹に、性格は寡黙であり、めったなことでは口を開きません。
 普段は拠点である酒場の奥に陣どり、作戦を立てるか酒を飲むかしています。
 彼に会いたいならば酒場に赴くことですが、その前には幾多の団員にはばまれるでしょう。
 団長直属の1番隊はドワーフ部隊とも言われ、重装備の戦士達が戦場になだれ込み、圧倒的な制圧力を見せつけるように戦います。

"鳥落し" ロレンツ

(ナイトメア/男性/年齢不明/一人称「」/二人称「」/血風の絆 副団長)

 クレイディア傭兵部隊“血風の絆”の副団長です。
 見た目、雰囲気、ともにどこか飄々としており、軽薄とすら言えますが、それは外から見た印象でしかありません。
 しかし、団員の誰もが彼に一目置いており、その地位に反意がない以上、それ以外の一面があるのだと思われます。
 外見は茶髪に染めた長髪にアウトローな衣装、背中には長銃を備えています。かなりオシャレに気を使っていますので、人間の2枚目男性にしか見えないでしょう。
 性格も見た目同様、馴れ馴れしく軽薄です。ですが、実際はかなりのキレ者で抜け目がなく、相手の真意を見定める能力に優れています。油断させるような口調も演技でしょう。
 戦闘では長距離からの銃による射撃を得意としています。いつかの防衛線の際、城壁の縁に立ったまま、空飛ぶ蛮族を何体も撃ち落としたところから、「鳥落とし」と呼ばれています。
 その生い立ちは不明ですが、一説では団長であるガリウスに育てられたのではないか、と言われています。
 "チキンリトルのコール"と呼ばれる弟がおり、彼も団員です。弟に対してはやや困った思いが強く、彼の表だった弱点かもしれません。
 ロレンツは寡黙な団長の代わりに作戦説明をすることが多く、冒険者たちに出された依頼の説明なども行ないます。
 彼の口から説明されるものは、緊急度の高い依頼がほとんどでしょう。

"怜悧なる頭脳" セリン

(エルフ/女性/推定100歳以上/一人称「」/二人称「」/血風の絆 参謀長)
 
 クレイディア傭兵部隊の参謀役です。
 傭兵団よりも図書室で司書でもやっていそうな風貌ですが、戦場を淡々とした面持ちで見つめる姿はどこか達観しています。
 現団長とどのような関係があるのかは不明ですが、酒場の奥で一緒に酒を飲んでいたりと仲が悪いわけではありません。
 口数が少ない現団長の代わりに、部隊の配置運用をしたり、周辺警備の案をつくるなど、細かな部分を丁寧に支えています。
 常に丁寧語で話し、どんな相手にも公平に接しますが、淡々とした口ぶりは感情がないように思われがちです。
 ロレンツが忙しい場合、彼女が説明に出向くこともあるようです。

"強固なる尾" ランダート

(リルドラケン/雌/推定100歳未満/一人称「」/二人称「」/血風の絆 五番隊 隊長)

“血風の絆”5番隊の隊長です。
 5番隊は遊撃援護部隊とも言われますが、実際は味方が撤退するまでの壁役で、もっとも負傷率の高い部隊です。
 そんな部隊でもっとも長く戦い続け、隊長にのし上がったのがランダート、本名はラインリィ・ダレストです。
 部隊のどんな男より男らしい、と言われるほど豪快な女性で、戦場では戦斧を振りまわして豪快に戦います。
 しかし、実際はその防御力と継戦能力が売りで、戦端から追撃戦、撤退戦まで戦場に立ち続ける戦場の華です。
 リルドラケンらしい、他の人族からすると性別判断が難しい容姿ですが、赤い鱗に、唯一女性らしい花の紋がある大盾が特徴的です。
 常に豪快な態度と口調で、どんな相手にも対等に接します。
 彼女は拠点進行や撤退援護の作戦に加わることが多く、彼女から出される依頼は、それに付随したものになります。
 必然的に、戦闘の激しい依頼が多くなるでしょう。

"チキンリトルな" コール

(人間/男性/20代前半/一人称「」/二人称「」/血風の絆 伝令隊 隊員)

 “血風の絆”の団員です。独立した伝令隊の伝令兵で、クレイディアのあちこちを走り回って情報を伝えています。
 街中から戦場まで駆け抜けることもありますので、冒険道具をあちこちに装備しています。特徴的なのは背中の専用リトルウィングとチキンベルトです。
 かつての戦闘で、第3防壁が突然の奇襲で陥落しかけた際、城壁から大跳躍して戦場を横断、無事に本体に情報を伝え戦況を打開するきっかけを作った逸話があります。
 高レベルのスカウト、マギテックで、戦闘能力はそれほどではありません。マギテックも戦闘より移動に活用するために覚えたようです。
 性格は陽気で慌て者で、よくしゃべります。容姿は二枚目なのですが性格と行動があいまって三枚目にしか見えません。
 部隊内では戦闘能力のない弱虫とあざけられがちですが、副団長のロレンツが兄であり、微妙な立ち位置にあるとも言えます。
 本人は自分の仕事を気にいっています。街中をいつも駆け回って情報収集にいそしんでいます。
 コールが冒険者に依頼を頼む場合、人員不足による情報収集能力の補填や、伝令部隊の護衛などがほとんどになります。

"一番打撃の" ゲイル

(人間/男性/20代前半/一人称「」/二人称「」/血風の絆 三番隊 隊長)
 
 “血風の絆”の団員で、3番隊の若き隊長です。
 3番隊は突撃部隊の性質を持ち、戦端を開く最初の一撃となります。
 ゲイルは傭兵部隊に拾われた子だと言われています。馬の世話をしながら傭兵として鍛えられるうちに、傭兵団随一の名騎手となりました。
 3番隊はその彼に率いられますので、騎兵を中心とした編隊による騎兵突撃で戦端を開き、大打撃を与えます。
 その性格は実直かつ熱血で、団長を父のように尊敬しています。
 また融通がきかず、頑固でもあり、それが原因で戦場で孤立するなど危機に陥ることもあります。
 そのため、冒険者にはゲイルの部隊の救出依頼や、撤退援護依頼などが出されることもあります。
 ゲイルが冒険者に依頼を頼む場合は、ゲイルの部隊だけでは貫き通せない強敵に関わるものがほとんどでしょう。

"後詰めの" クレス

(人間/男性/20代前半/一人称「」/二人称「」/血風の絆 四番隊 隊長)
 
 “血風の絆”の団員で、4番隊の若き隊長です。
 4番隊は後方支援を主とする部隊です。前方で戦う部隊の直接援護や、伏兵とし動き回ることが多いでしょう。
 部隊の構成は軽歩兵や弓兵などが多く、神官や魔法使いも少数ながら編成されています。
 クレスは冷静な性格で、常に戦略図を見て作戦をたて行動しています。
 また、彼はゲイル率いる3番隊の援護に徹する姿を多く見られます。
 これは3番隊が突出しがちで、4番隊の援護がなければ被害が増えるばかりだという判断から、とされていますが。この構図は半ば恒例と化しています。
 クレスは、冒険者を起用するのを好み、作戦の一部として投入することが多く、敵軍の強力個体の確固撃破や敵情偵察を依頼として出してくるでしょう。

"転ばぬところで転がる" テスラ

(エルフ/女性/50代/一人称「」/二人称「」/血風の絆 斥候隊 隊長)
 
 クレイディア傭兵部隊の団員であり、斥候部隊の隊長です。
 その才能を認められて斥候部隊を率いています。
 少人数で構成された部隊ですが、任務中は各地に散っており、単独行動をすることも少なくありません。
 身軽さと地図作りの上手さ、斥候として優秀で、戦闘能力は低いでしょう。
 彼女は索敵任務が多く、人員不足の時に冒険者にその補填を求めます。
 また、敵軍領内での救援行動など危険な任務の時にも冒険者に頼ってくるでしょう。

第一の城壁 クレイ・ディア・フェオ

 度重なる増改築でザイア神殿と一体化した城壁です。
 城砦都市を守る最期の防壁で、事実上の最終防衛ラインとなっています。
 正規軍、傭兵団とは別にザイアの神官戦士団で構成された堅牢な部隊が防衛任務についています。

第二の城壁 クレイ・ディア・ウル

 多くの実質的な防衛戦が行なわれている城壁です。
 第三の城壁は損傷や部隊運用から超えられることも多く、大抵の場合、作戦の主力はこの第二の城壁を中心に展開されています。
 第二の城壁と第三の城壁の間には幾つかの出丸が築かれて、侵攻する軍は多方面作戦を強いられることになります。
 様々な地の利や仕掛けを活かした作戦が考えられて、両軍共にこの防壁の攻防を第一としています。

第三の城壁 クレイ・ディア・ソーン

 最も損耗の激しい城壁で、城砦都市の最外郭です。
 常といってもいいほどに蛮族の攻撃に晒されて、防壁の修復が間に合わず一部は張りぼてではないかと心配されています。

冒険者ギルド “ヘキサゴン”

 クレイ・ディアの冒険者宿を取りまとめる冒険者ギルドです。
 六角形の建物で、クレイ・ディアの冒険者機構を一手に担います。
 クレイディアの不安定な行政によって、苦情まがいの都内問題依頼が舞い込みますが、その処理能力はあまりないようです。
 優先処理される依頼のほとんどは、前線事情の依頼で、冒険者ギルドとしては異色を放っています。
 オルレイアの冒険者ギルド“WuS”とは提携関係にありますので、処理能力を超えた依頼は即座にオルレイアへと回されます。

冒険者の宿 “コスカミーニャ”

 コスプレ店長、カミーニャが取り仕切る冒険者の店。
 通称、コスプレレストランと揶揄されています。
 冒険者は前線に取られることが多く、また冒険者部隊として前線に部屋や布陣を割り当てられますので、冒険者の店として機能はあまり動いていません。
 そのため収入は他所に頼らざるをえませんので、レストランが本業と言っても過言ではありません。
 店長のカミーニャの趣味によって店員が全員コスプレをしています。一部の層に人気が高く、癒し系レストランとして認知されています。

NPC

"千変万化の" カミーニャ

(ナイトメア/女性/年齢不明/一人称:コスプレに依存/二人称:コスプレに依存/コスカミーニャ店長)
 コネクション: 50/100/300

「よし。それじゃ、説明しちゃうぞ!ご主人様♪」

 赤みがかった長い髪を持つ陽気な女性です。
 常に何らかのコスチュームを着用していて、その役になりきっているため口調も性格も定まることはありません。

戦士たちの酒場 “吠え猛る狼”亭

 クレイディア内でも規模の大きな酒場で、第一城壁の外側にあります。
 客は傭兵団や冒険者などを中心に素行が悪い連中で構成されています。
 二階建ての広い店内を有し、その最奥は傭兵団“血風の絆”団専用に使われます。
 マスターは寡黙の大柄なドワーフで、いかにも強面ですが物腰は丁寧です。
 娘のドワーフが看板娘で、店内では人気者ですが、品のない行為には見た目にそぐわない鉄拳を披露し、喝采を浴びています。

敵対勢力

 クレイディアの敵対勢力は以下を参照してください。

 ・“竜園”ムッタブラサ詳細


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Last-modified: Thu, 22 May 2014 09:32:08 JST (3650d)